ミスを「個人の不注意」にしない。なぜなぜ分析の導入で不良率2%からの脱却へ
製造業 / 品質管理・仕組み化
【Before】課題
他の工程に比べて組立工程における不具合発生率が高く、毎月約2%の品質不良が発生していました。作業者の多くは10年以上のベテランであるにもかかわらず、現場ではミスを単なる「うっかりによるヒューマンエラー」と捉える傾向が強く、不具合が起きるたびに「気をつけるように」と口頭で指導するだけの精神論に終始しており、同様のミスが繰り返されていました。 しかし実態を深掘りすると、少量多品種生産により作業が標準化されず作業者の裁量に依存している点や、治工具を使わない手作業中心の環境、さらには「他部署からの呼び出しによる頻繁な作業中断と、その再開時」にミスが集中しているなど、構造的な問題が存在していました。また、転記作業において台帳と入力ソフトのレイアウトが異なることで作業者に「認知的負担」がかかっていることなども判明しましたが、現場には不具合の真因を自ら分析し改善する力や、ルール遵守を徹底する組織風土が十分に育っていませんでした。
【アプローチ】解決策
「なぜなぜ分析」を現場に導入し、ミスの真因を探る体制を構築。作業中断時の「復帰チェックリスト」の作成や、指示書のフォーマット見直しなど、ミスを未然に防ぐ「仕組みづくり」を指導しました。
【After】成果
エラー発生のメカニズムを人間の脳の特性や認知の仕組みから解説することで、経営層や現場作業者が品質不良の根本原因を構造的に理解し、「個人の不注意や精神論」から「仕組みでミスを防ぐ体制」へと意識を大きく転換することができました。 具体的には、認知的負担を減らすため転記元と入力先のフォーマットレイアウトを統一する改善や、作業中断そのものを減らすための他部署との連携ルール見直し、中断後の再開時ミスを防ぐ「復帰チェックリスト」の作成など、実効性のある仕組みづくりに着手しました。 また、「なぜなぜ分析」を用いた改善サイクル(PDCA)の手法を導入したことで、現場作業者自身が「なぜ不具合が発生するのか」を考え、自ら問題を深掘りして改善を進める自律的な組織風土・当事者意識が醸成されるという大きな成果を生み出しました。


