「何から手をつければ…」の停滞から脱却。300名の製造現場に根付く『生きたBCP』策定支援

製造業 / BCP策定・防災対策

【Before】課題

 従業員約300名を抱える同社では、避難訓練の実施や安否確認システムの導入など、一定の防災対策は進められていました。しかし、書式としてのBCP(事業継続計画)の策定や体系的な社内教育は手付かずの状態でした。経営陣は防災への意識が高くセミナー等で情報収集をしていましたが、「実際に自社でBCPを始める場合、何から手をつけていいか分からない」「人数が多いため、どのように社内にBCPの意識を定着させればよいか分からない」という大きな悩みを抱えていました。 また、自社で簡易版の計画策定に着手した際にも、「普通救命講習は誰が受講すべきか」「南海トラフ地震に備えた実践的なチェックリストはないか」「BCPとは別に防災マニュアルも作るべきか」といった、現場に落とし込むための具体的な運用方法について多くの疑問が生じ、計画策定が停滞していました。

【アプローチ】解決策

 「事業継続力強化計画(ジギョケイ)」の枠組みを活用し、経営層と現場が一体となって無理なく段階的にBCPを整備していく伴走支援を行いました。 具体的には、上層部によるハザードマップを用いたリスク想定と優先事業の決定、現場レベルでの準備・訓練の洗い出し、そして全社的な合意形成という段階的なプロセスを指導しました。 さらに、個別の疑問に対しては救命対応能力の向上、チェックリストの導入、マニュアルの整備などの実務的な解決策を提示しました。

【After】成果

 経営層から現場まで、組織全体を巻き込んだ実効性のあるBCP策定の道筋が明確になりました。単なる形式的な文書作成にとどまらず、ローテーションによる救命講習の受講や、チェックリストを活用した対策など、従業員一人ひとりに防災意識を定着させる実践的な仕組みが構築されました。 これにより、「何から手をつけてよいか分からない」という初期の不安が払拭され、約300名の従業員が働く大規模な製造現場において、有事の際の実践的な対応能力の底上げと、事業継続の意識を組織に根付かせる強固な防災体制の構築が実現しました。