AI技術の素晴らしさとマーケティングの勿体なさを感じた展示会見学
こんにちは
御殿場市で経営コンサルタントをしている中小企業診断士の千葉です。
このブログでは中小企業経営者の皆様に役立つ情報を発信しています。
5月22日から24日にかけて、東京ビッグサイトで開催されたAI・人工知能EXPOに見学に行きました。素晴らしい最新の技術が多く、活用してみたいサービスもたくさんありました。
しかし、展示会を見学していると、技術的には素晴らしいのにマーケティング的に勿体ないと感じる企業も多々ありました。
せっかくなので具体例を挙げつつ、改善点を提案します。このブログを読んだ経営者やマーケティング担当の方々に参考にしていただければ幸いです。
批判が目的ではないので、具体的な企業名は挙げません。
1. 強みの訴求がニッチ過ぎて一般人に伝わらない
一番最初に紹介するのは、自社が有名大学の研究室から出ていることを強くPRしていた企業です。AI研究の第一人者ということもあり、業界内では非常に有名であり、自社のPRとして大きな強みです。
ただ、展示会のような場所では他業種も多く、業界に詳しくない方が何万人と来場します。展示会への来場目的として、「将来AIに深く携わるための知見目的で展示会に来る方」は少数で、「AIを使って経営や事業を良くしたい方」が大半だと思います。
展示会の出展者側の理由としても、自社の製品・サービスを売りたい方が大半ですので、後者の「AIを使って経営や事業を良くしていきたい人」に訴求したほうが良いでしょう。
そのため、訴求方法としては
「AI研究の先駆者である○○大学✕✕研究室発」
もう少し具体的にアピールすることで、一般の方にも強みが伝わると思います。
2. 機能や原理の説明のみでベネフィット(利益)の記載が無い
次に勿体ないと感じたのは、パンフレットに自社サービスの機能や原理の説明しかない企業です。
たとえば、
「最先端のAIを使っています。」
「〇〇解析の深層学習モデルを使っています。」
すごい技術を使っているのだろうなとは伝わりますが、それだけでは多くのユーザーは「購入へのアクション」に移りません。
顧客にどのようなメリットがあるのかまで伝えないと、ただの自慢と同じになってしまいます。
そのためには、顧客にどのようなベネフィット(利益)があるかを伝えることで、初めて顧客は購入の検討を行います。
例えば、
「最先端のAIの機能により社内の書類作成業務が90%削減されます。」
「〇〇解析の深層学習モデルを使用していることで、ベテラン職人の検査ノウハウが誰でも扱えるようになります。」
上記のように、機能だけでなくベネフィット(利益)まで記載すると、顧客の思考が自分事になり購入の検討に繋がります。
もし、上記の内容が当てはまってしまったと思った方は、ぜひ自社のアピール方法を見直してみてください。
また、自社のPR方法が伝わっているかの確認方法としては、その業界に詳しくない人に見せて自社の強みや製品の良さが伝われば、販促方法として上手くいっているといえるでしょう。
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